CISSP正会員登録(エンドースメント提出)を体験|前職の実務証明・学位証明・承認まで19日間の記録

CISSP Certification_7 セキュリティ

はじめに

2026年にCISSP試験へ合格し、その後、ISC2への正会員登録(エンドースメント提出)を行いました。

CISSPは、試験に合格しただけでは正式な資格取得とはなりません。
試験合格後にプロフェッショナル経験を証明することのできる、現役のISC2認定資格保持者(CISSP、SSCP、CAPなど)の方からのエンドースメント(推薦状)を提出し実務経験などの審査を受け、承認されたうえで年間維持費(AMF:Annual Maintenance Fee)を支払うことで、初めて正式なCISSP認定資格保持者となります。
※エンドースメント(Endorsement)

試験対策については多くの情報がありますが、正会員登録の体験談は日本語ではまだ多くありません。

私自身も申請前には、

  • 前職の実務経験はどのように証明すればよいのか
  • 上司が退職している場合はどうすればよいのか
  • 学位による実務経験1年間の免除は利用できるのか
  • 承認までどのくらい時間がかかるのか

など、多くの疑問を抱えていました。

そこで本記事では、私が実際にCISSP正会員登録を行った際の流れや準備したこと、悩んだこと、承認までの日数などを体験談としてまとめました。

これからエンドースメント提出を予定している方の参考になれば幸いです。
※私の体験談と主観での記事なのでその点はご了承ください。


CISSP正会員登録(エンドースメント提出)とは

CISSPは、試験に合格しただけでは認定資格保持者にはなりません。

ISC2の公式サイトによると、CISSP試験合格後は9か月以内にエンドースメントを提出し、実務経験や資格要件についてISC2の審査を受ける必要があります。

エンドースメントの大まかな流れは次のとおりです。

  • CISSP試験に合格
  • エンドースメントの提出
  • 実務経験や職歴の申告
  • ISC2認定資格保持者(またはISC2)による推薦
  • ISC2による審査
  • (必要に応じて)ランダム監査(Audit)
  • 承認後、年間維持費(AMF)の支払い
  • 正式なCISSP認定資格保持者となる

また、通常はCBK(Common Body of Knowledge)の8ドメインのうち2ドメイン以上に関連する5年以上の実務経験が必要です。

一方で、ISC2が認める4年制大学の学位や対象資格を保有している場合は、最大1年間の実務経験免除を受けることができます。
この制度を利用することで、必要な実務経験は実質4年以上となります。

ISC2 Japan(認定手続き)


私の申請時の状況

私が申請した時点では、現在の会社へ入社して4年目でした。

現在はSIerとしてクラウドおよびセキュリティ分野を担当しており、

  • クラウド環境の設計・構築
  • セキュリティソリューションの導入
  • セキュリティ設計
  • お客様への技術支援

などを主な業務としています。

しかし、現在の会社だけでは5年間の実務経験には届きません。

そこで、前職での実務経験も合わせて申請することにしました。
前職では社内セキュリティチームに所属し、

  • 社内セキュリティ管理
  • 新しいセキュリティソリューションの導入
  • セキュリティ運用・管理

などを担当していました。

現在の会社と前職を合わせることで、CISSPが求める実務経験を満たせると判断しました。


申請前に準備したこと

前職の実務経験を誰に証明してもらうか

今回、一番悩んだのが前職の実務経験でした。

本来であれば直属の上司に確認してもらうのが理想ですが、前職の上司はすでに別会社へ転職しており、連絡を取ることができませんでした。

「このままでは前職の実務経験を証明できないのではないか」と不安になりました。
ダメ元でサポートにメールで問い合わせてみました。

以下の回答が得られました。

I understand that you no longer have contact with your supervisor from your previous role. For the time being, you may enter the details of a former colleague in those fields to proceed with your application.
However, please note that if your application is selected for audit, you will be required to provide your supervisor’s details for verification. If you are unable to provide this at that stage, you will need to submit proof of employment (such as job letters, contracts, or pay stubs) as an alternative.

翻訳してみると「以前の職場の上司と連絡が取れなくなっているとのことですね。とりあえず、該当欄には以前の同僚の情報を入力して、応募手続きを進めてください。
ただし、申請が監査対象となった場合は、確認のため上司の連絡先情報をご提供いただく必要がありますのでご注意ください。その時点でご提供いただけない場合は、代替として雇用証明書類(雇用証明書、契約書、給与明細書など)をご提出いただく必要があります。」とのことです。

同様でも良さそうなので、当時同じチームで一緒に仕事をしていた同僚(先輩)へ連絡を取り、事情を説明しました。

「エンドースメント申請時に氏名や連絡先を実務経験の確認先として登録させていただきたい」
とお願いしたところ、快く了承してくださいました。

同じような状況の方は、直属の上司だけではなく、一緒に業務を行っていた先輩や同僚へ相談してみることをおすすめします。


学位による実務経験1年間免除

私は4年制大学を卒業しており、「経営情報学」の学位を取得しています。
ISC2では対象となる学位を保有している場合、実務経験を1年間免除できる制度があります。

しかし、「経営情報学」が対象となるのか判断できなかったため、事前にメールでISC2へ問い合わせを行いました。

回答は、

ISC2 has a dedicated Endorsements Team who look at every post exam endorsement application, in detail, on an individual basis and General Member Support are not authorized to comment or advise in advance of any such application being made.

翻訳してみると「ISC2には、試験後の資格認定申請を個別に詳細に審査する専門の認定チームがあり、一般会員サポートは、そのような申請が行われる前にコメントやアドバイスを行う権限はありません。」とのことです。

予想はしていましたが、実際に申請してみないと分からないということが分かりました。
そのため、念のため大学へ英語版の学位証明書を申請し、取得しました。

一方で、前職で一緒に働いていた先輩に実務経験の確認先となっていただけることになったため、「学位証明書は提出しなくてもよいかもしれない」とも考えました。
しかし、少しでも審査の参考になればと思い、英語版の学位証明書も参考資料として添付することにしました。

結果として問題なく承認されたため、提出しておいて良かったと思っています。


推薦人(Endorser)をお願いした

エンドースメントでは、ISC2認定資格保持者による推薦が必要になります。

幸い、私の勤務先にはCISSPホルダーの方がいらっしゃったため、推薦人をお願いしました。
突然のお願いにもかかわらず快く引き受けていただき、本当に感謝しています。

これから受験される方は、社内にCISSPホルダーがいる場合は早めに相談しておくことをおすすめします。


実務内容を英語で整理

申請画面はすべて英語です。

最初から英語で文章を書くのは大変だったため、私はまず日本語で業務内容を書き出しました。
その後、英語へ翻訳し、表現を調整して申請文を作成しました。

また、単なる仕事内容を書くのではなく、「この業務はCISSPのどのドメインに関連しているのか」を意識しながら整理しました。

例えば、

  • クラウド環境の設計
  • セキュリティ製品の導入
  • アクセス制御
  • リスク管理
  • セキュリティ運用

など、それぞれがCBKのどのドメインに該当するのかを考えながら記載しました。

この作業が、申請全体の中で最も時間がかかった部分でした。


ISC2へ申請

必要書類の準備が終わったら、ISC2の申請画面からCertification Applicationを提出しました。

届いたメール内の「Complete Application」に申請サイトのリンクがあります。

CISSP Certification_4

入力した主な内容は、

  • 職歴
  • 実務内容
  • 推薦人
  • 学位情報
  • 実務経験

などです。

申請後すぐに、
「Certification Application Request Received: Please Confirm Your Postal Address」
という件名のメールが届きました。(以下、メールの抜粋)

CISSP Certification_5

無事に受付されたことが確認でき、ここで一安心しました。


承認まで19日

申請後は、高頻度でメールを確認していました。

インターネット上では、
「2週間程度で承認された」
という方もいれば、
「2か月以上かかった」
という方も見かけたため、自分がどちらになるのか気になっていました。

私の場合は、申請から19日後に、
「Congratulations! Your CISSP Application Is Approved」
という件名のメールが届きました。(以下、メールの抜粋)

CISSP Certification_6

約3週間弱で承認されたことになります。

想像していたよりもスムーズで、とても安心しました。


ランダム監査(Audit)はありませんでした

ISC2では、一定割合の申請者がランダムで詳細調査(Audit)の対象になることがあります。

私の場合は、この監査には該当しなかったようです。
もちろん、実務経験について偽りはありません。

それでも、
「追加資料の提出などが発生しませんように……」
と、願ってしまいましたw

結果として追加資料の提出もなく、そのまま承認されました。


AMFを支払い、正式なCISSPホルダーへ

承認後は、年間維持費(AMF)の支払いを行いました。

私が支払った金額は、135ドルでした。
支払い完了後、正式にCISSP認定資格保持者となりました。

試験勉強から始まり、実務経験の整理、英語での申請、審査、そしてAMFの支払いまで、ようやくすべての手続きが完了しました。

「やっとスタートラインに立てた」という達成感を強く感じた瞬間でした。

ちなみに、支払い後しばらくすると(どれくらいの日数で届いたかは忘れました)、CISSPの証書が郵送で届きます。
レターパックみたいなので届いて、中身は証書と案内とCISSPバッチが入っていました。


まとめ

CISSPのエンドースメントは、試験合格後の最後の重要なステップです。

私自身、特に印象に残っているのは、

  • 前職の実務経験を誰に証明してもらうか悩んだこと
  • 学位による実務経験免除が利用できるか不安だったこと
  • 実務内容を英語で整理するのに時間がかかったこと
  • 承認メールが届いた瞬間の安心感

の4点でした。

これから申請される方へのアドバイスとしては、

  • 前職の証明者は早めに確認しておく
  • 学位証明書が利用できそうであれば早めに取得しておく
  • 実務内容は日本語で整理してから英語へ翻訳する
  • 承認までにはある程度時間がかかるため、焦らず待つ

ことをおすすめします。

CISSP取得はゴールではなく、新たなスタートだと考えています。

今後はCPEクレジットを計画的に取得しながら、継続的にサイバーセキュリティを学び、最新技術や脅威動向をキャッチアップし続けたいと思います。

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